画期的なグラブ≪保形≫ケース
とある週末のグラウンド…
ノックを終えて子ども達を見ると座布団のようにぺちゃんこのグラブを手にベンチに戻ってくる…
休憩やバッティングの時は「グラブは地面に立てて置きなさい」と伝えても、自立せずパタンと倒れるグラブたち・・・
よしッ!グラブのためのスーツケースを作ろう!
プロ野球選手も大切なグラブはジュラルミンケースに入れて持ち運んでいる。 子ども達でも型崩れしないで持ち運べるグラブケースを作らなくては・・・
グラブ保形ケースが形になるまで
どのような方法で グラブを開いたまま 保管させよう・・・
ただでさえ荷物の多い野球選手。子ども達でも持ち運びやすいように軽量化することも妥協できない。
高価な商品ではなく手に取りやすい価格であることは当たり前。だけど、外部の圧力から開いた状態のグラブを守る強度がないといけない。かつ軽量化を求めたい。
材質の選定から悩みに悩みました…
そんな悩みと課題を抱えながら、ある時 別案件で 中国の協力工場(バック工場)へ出向きました。可愛らしいディズニーのキャラクターバックをメインに生産している工場です。そこである商品が目に留まりました。それは、バックの蓋部分にキャラクターが立体的に施されている子ども向けのデイバックでした。
どのようにこの立体感を出しているのか?
非常に軽くて、丈夫。 特に形状記憶に優れている。 まさに我々が作りたいものにピッタリではないか・・・
作り方を聞くと、発泡ラバーにポリエステル生地をボンディング加工(貼り合わせ)し、それを型押しする製法とのこと。
この製法で、グラブを外部からの圧力から守り、開いた状態で収納できる型を開発すれば理想とする「グラブ保形ケース」が作れるのではないか・・・!
この商品と出会った瞬間『新たな商品が生まれた』と確信しました。
それからは市販されているグラブの形状やサイズを調べる日々・・・
幾度となく設計図を書き直し、金型の修正も行いました。
そして、ついに・・・
そうして妥協せず開発を続け、今までの常識を覆す グラブを開いたまま収納できる「グラブ保形ケース」が完成しました。
特に重要と考えたのはボールを捕る『ポケット』がつぶれないための内部の盛り上がり部分の大きさや高さ
\そして/
蓋を閉めた時に必要以上にきつくグラブを潰さないような空間を作る事
\さらに/
子ども達が持ち運ぶことも想定したサイズと重量も追及・・・
そしてこのような商品を求めていたのは 子ども達だけではありませんでした!
中高生はもちろん、強豪社会人野球チームからも大好評でチームロゴと背番号の刺繍入りグラブ保形ケースを導入し、選手の皆さんに愛用していただいています!
最初は「なんだこれ?卵?ヘルメット?」と思っていた社員達も吉村社長の子ども達への熱意を聞き、そして完成したグラブ保形ケースを手に取って使ってみると…
今までの問題点を解決する画期的な構造に驚き、そして野球界の新常識となる可能性を感じました!
そして実際に 数多くの野球用品を販売しているフィールドフォースの中でも上位に入るほどの爆発的大ヒットを記録しラインナップも豊富になりました!
シルバーはこれぞまさにグラブのジュラルミンケース
今では野球選手たちがグラブ保形ケースやミット保形ケースを片手にグラウンドに集合する光景も珍しくない日常になりました。